今回解決するお悩みはこちら
・畝立てはなぜやるの?
・畝立てってどうやるの?
作物を育てる場所には土を盛るんだなとなんとなく知っていても、なぜ必要でどう作ればいいのか分からない…という人は多いのではないでしょうか。
結論から言うと、畝立ては必須だし簡単に作れます。
今回はその理由をお伝えするために「畝立てのメリット3つ」と「畝作りの5STEP」を解説します。
初心者であるわたしのヘタクソな畝作りの画像をはさみながらお伝えします。
それでも画像のとおり、たくさんのサツマイモを収穫できたので安心して読み進めてください 笑
それではどうぞ。
サツマイモ栽培で畝立てをするメリット3つ
まずは畝立て(畝作り)することでどんなメリットがあるのかを解説します。
・水はけが良くなり根腐れリスク軽減
・通気性が良くなり根の呼吸がスムーズに
・地温が上がり根の成長を促す
上記がサツマイモ栽培に多大な効果をもたらしてくれます。
ひとつずつ見ていきましょう。
水はけが良くなり根腐れリスク軽減
畝を立てることで余分な水が根に溜まるのを防ぎ、土壌の排水性が良くなります。
排水性が良いと何が良いのか。ズバリ「根腐れや病害のリスクを軽減できる」という点です。
サツマイモは乾燥を好む作物なので排水性がすぐれた土は相性バツグンですね。
私の場合は水はけの悪い粘土質の土壌でも収穫できたので、そこまで神経質になる必要はないかもしれません。
とはいえ畝を立てるだけで根腐れや病害の確率を下げられるなら、やっておいて損はないでしょう。
通気性が良くなり根の呼吸がスムーズに
畝を立てると土が盛り上がり通気性が改善されます。
これにより以下の効果が期待できます。
- 根の呼吸がスムーズになり健康的に育つ
- 微生物の活動が活発になる
- 土壌が柔らかいことで根が伸びやすくなる
先ほどの排水性とあわせて、通気性が良いことでより病害リスクは低減します。
畝を立てることで手っ取り早くサツマイモが育ちやすい環境を整えられるわけですね。
地温が上がり成長を促す
畝を立てることで土壌が盛り上がり、太陽光の影響を受けやすくなるため、地温が適度に上がります。
サツマイモは暖かい環境を好む熱帯性の作物なので、地温が低いと根の働きが鈍くなるため成長に遅れが出る可能性があります。
逆に地温が高いと以下のメリットがあります。
・発芽と成長が促される
・根の活動が活発になる
・養分の吸収効率UP
このようにサツマイモ栽培において地温を高く保つことは超大事!
黒マルチをかぶせれば更に地温を上げる効果がUPするので、畝立てに合わせて併用してみてください。
サツマイモを育てるための畝立て5STEP
次に畝作りの5ステップを紹介します。
・STEP1:土を耕して苦土石灰をまく
・STEP2:サイズを測り支柱を4隅に立てる
・STEP3:麻ヒモを支柱にくくってラインをひく
・STEP4:ラインの外側から中央へ土をかぶせる
・STEP5:平クワなど平らな道具で押し固める
工程は多く感じるかもしれませんが難しい作業はありません。
丁寧にやることだけ考えましょう。
それでは STEP1から順に説明していきますね。
STEP1:土を耕して苦土石灰をまく
最初に土を耕して苦土石灰をまきましょう。
サツマイモに適した畝の幅は90cmほどで、長さは植える苗の本数によって変わります。
畝の長さ:10本の苗を植えるなら畝の長さは約300cm
畝を作るスペースを決めたら三角スコップやクワで土を耕します。
そうすることでカチカチの土がフワッと軽い土になり、畝の形を作りやすくなりますよ。
耕し終われば苦土石灰を1㎡あたり約100~150gまいて2週間おく。
これでSTEP1は完了です。
※サツマイモの畝で苦土石灰をまいた画像がなかったので、別の畝立ての画像ですみません。白く映っているのが石灰です。
STEP2:サイズを測り支柱を4隅に立てる
STEP2は最終的に畝になるスペースの4隅に支柱を立てます。
これは畝の完成形の目印になるだけではなく、次STEPの麻ひもでラインをひくための支えにもなります。
STEP2はこれだけでOKです。
ちなみに支柱はいろんな場面で活躍するので何本かは常備しておくといいですよ。
サツマイモ苗の植えつけ時にも、先に支柱を挿してガイド穴(植穴)作りに役立ちます。
以下サイズの支柱が使いやすくて邪魔になりにくいです。
・先端の直径:2cm
・支柱の長さ:90cm
STEP3:麻ヒモを支柱にくくってラインをひく
STEP3は支柱に麻ヒモをくくり畝の長辺にラインをひきましょう。
この麻ヒモでできたガイド線を作っておくだけでイメージ通りの畝を作りやすくなります。
麻ヒモは「支柱の下の方」にくくると、次の工程がスムーズになりますよ。
ちなみに麻ヒモじゃなくてもビニールひも等があればそちらでOKです。
STEP4:ラインの外側から中央へ土をかぶせる
STEP4ではガイド線の外側から中央に向かって土を盛ります。
ここでようやく畝の形ができあがっていきます。
平クワやスコップで麻ひもでつくったラインの外側の土をすくって、ラインの内側にドンドン土を盛っていきましょう。
形は最後のステップで整えるので、ここではとにかく土を中央にかぶせていくことに集中。
ちなみにサツマイモを育てる場合は畝の高さ20~30cmほどが理想。
必要な土の量が多いためガンガン盛っていきましょう。
STEP5:平クワなど平らな道具で押し固める
さいごは整形です。平クワやレーキ等のたいらな面をつかって側面を押し固めていきましょう。
畝の周りをくるくる回りながら側面を押していると、少しずつきれいな畝ができあがってくると思います。
ぶっちゃけ畝の形がイマイチでも、
・畝の幅 :約90cm
・畝の高さ :20~30cm
これくらいの幅と高さに近づければ問題ありません。
あまりこだわるといつまでも終わらないので、まずまず形になればOKとしましょう。
何を隠そう私も畝の高さ15cmで栽培しました 笑
キッチリしすぎなくて良い派です。
以上が畝づくりの5ステップでした。
畝=お布団!サツマイモが快適に過ごせる環境づくりをしよう
まとめです。
・畝は排水性と通気性を良くし、地熱を上げてくれる
・よい環境で作物をそだてるなら畝立ては必須
・畝はクワ・スコップ・支柱・麻ヒモでつくれる
・サツマイモ用の畝は幅90cm、高さ20~30cmが目安
今回は作物を育てるうえで畝がどんな役割をもっているのかを解説しました。
畝はいわば作物にとってのお布団みたいなもの。
人間界でも「寝る子は育つ」といいますが、ぐっすり眠るためには地ベタより柔らかくて肌触りがよい布団の方がいいですよね。
今回の記事を参考に畝をつくり、サツマイモに柔らかいお布団をかけてあげてください。収穫時に丸々と成長したすがたを見せてくれるはずです。
今回は以上です。ありがとうございました。
これからサツマイモを育てる方は、こちらの記事「はじめ方から収穫まで全解説」をぜひご覧ください!
サツマイモの育て方ガイド:始め方から収穫まで徹底解説!