サツマイモ栽培にマルチは必要?メリットとデメリットについて解説

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・サツマイモを育てるためにマルチはするべき?
・マルチ栽培にデメリットはあるの?
・サツマイモにはどんなマルチが最適?

マルチとは畝(うね)の上にかぶせるビニール状のシートのことですが、なぜサツマイモ栽培に必要なのか初心者には分かりずらいです。

正直わたしがマルチを使ったのも「農家さんがやってるからやった方がいいんだろな」という理由で、マルチがどう優れているのか理解していませんでした。

結果論ですが、わたしは黒マルチを使って立派なイモが掘れたので、やった方がいいと思います。

ということで今回は「マルチがもたらすメリット3つ」を解説します。

後半では「マルチのデメリット2つ」と「サツマイモ栽培に適したマルチの特徴」についても解説。

最後まで読んでもらえるとマルチの効果と必要性が理解でき、立派なサツマイモを育てるために役立ちます。

わたしはこの記事を実践して、大きく甘みも十分なイモがとれたのでそれなりに信憑性はあると思います 笑

それではどうぞ!

サツマイモ栽培でマルチを敷くメリット3つ

まずはマルチがサツマイモにもたらすメリットを3つ紹介します。

・地温を上げて根の成長を促す
・雑草の発生を抑えてくれる
・つる返しの手間を減らせる

ひとつずつ見ていきましょう。

メリット① 地温を上げて根の成長を促す

地温が上がるとサツマイモの根の成長が促進されます。

そもそもサツマイモは寒さに弱く、地温が低い状態が続くと生育しづらい作物です。

発根と生育によい地温は以下のとおり。

発根:地温が15℃ 以上
生育:地温が20℃ 以上

まだ少し寒い時期だったり寒冷地域によってはこの条件をつくりにくいため、マルチをかぶせることで地温を上げる手伝いをしてくれます。

苗を買ってしまったけど気温が少し低くて植えつけるのが不安、という時にもマルチが活躍してくれるでしょう。

メリット② 雑草の発生を抑えてくれる

2つめの効果は雑草の発生をおさえてくれます。

マルチをかぶせることで太陽の光が届きづらくなるからだと考えられます。

光が当たってほしい苗やその周辺の土にはタップリと光が当たり、それ以外の場所には光が届かずに雑草が発生しにくいので理にかなっています。

モチ
モチ

たまにマルチを突き破って伸びてくるたくましい雑草もいますが、植えつけから収穫までの間で雑草を抜いたのは数える程度でした。

わたしのように週1~2回しか足を運べない人にとっては雑草を抜く手間がはぶけてメチャクチャ助かるんですよね。

このように雑草を減らしてくれるのもマルチの大きな効果のひとつと言えます。

メリット③ つる返しの手間を減らせる

マルチをすることでつる返しの手間がはぶけます。

まずつる返しとはなんぞやを説明しますね。

つる返しとは

・伸びたつるを上に持ち上げてひっくり返し、つるの節から出た根を切る作業

・つるが地面に根を張るとその根が栄養を吸収してしまい、主根(いも部分)に十分な栄養が行き渡らなくなる。

植え付けてから3~4か月目くらいに行われる作業でして、上の説明の通りほったらかしにしていたら肝心のいも部分が大きくなりにくくなります

わたしはマルチをしていたので畝の外側まで伸びたつるだけをひっくり返せばよかったですが、マルチがなければあちこちに根を張って大変だったんじゃないかと思います。

以上がマルチを貼ることで得られる3つのメリットでした。

サツマイモのマルチ栽培におけるデメリット2つ

ここでマルチのデメリットについてもお伝えしておきます。

・マルチ焼けを起こす
・土の状態が分かりにくい

とくにマルチ焼けが起こると相当なショックを受けますので、対策は考えておきましょう。

以下、実体験と解説です。

デメリット① マルチ焼けを起こす可能性がある

マルチによるデメリットひとつめが「マルチ焼け」です。

こんなことになります ↓

この姿を見た時はショックでした…

これがなぜ起こるかというと、

マルチ焼けとは

・太陽の光を吸収して高温になったマルチシートに苗や葉がふれて焼ける現象

・植えつけ間もない苗はまっすぐ立たずに傾いているためマルチに触れやすい

サツマイモ栽培に使うマルチは地温上昇が目的なので、太陽の光を吸収しやすい黒マルチを使うのが主流です。

ですがこの黒マルチ、地温を上げてるのはいいですがメチャクチャ熱くなるので苗があたると大ダメージを与えてしまいます

幸い復活しましたが初心者には心のダメージが大きいので、下画像のように間に草や土を敷くなどして対処しましょう。

これだけで苗を焼けから守れるので絶対にやっておきましょう!

デメリット② 土の状態が分かりにくい

マルチを敷くと土が隠れて状態が分かりにくくなります。

土の表面が乾いていたら水をやる必要があるので、それが分かりにくくなるのはデメリットと言えますね。

とはいえサツマイモは発根・活着さえすればその後は自然の雨でスクスク育つため、水やりをするのは何日も雨が降らなかった時ぐらいです。

モチ
モチ

インターネットで「この先2週間の天気予報」さえチェックしていれば水をやるタイミングは大体分かります。

なので大きなデメリットとまでは言えませんが、「どんな土の状態だと作物が育つのか」という経験値がたまりにくいことは家庭菜園ビギナーにとっては勿体ないと思いました。

もし土の状態を記録して今後に役立てたいなら、菜園に足を運ぶたびにマルチ穴から苗周辺の土を観察しましょう。

サツマイモ栽培に適したマルチの特徴3つ

最後にサツマイモ栽培に適したマルチの特徴についてお伝えしますね。

・サツマイモには黒マルチがオススメ
・初心者は穴あきマルチが便利
・幅90×長さ3m (10本の苗を植える場合)

それぞれひとつずつ解説します。

サツマイモ栽培には黒マルチがオススメ

サツマイモを育てるなら「黒マルチ」が最適。

上でも書きましたが、黒マルチは地温を上げてくれるので、15℃以上にならないと発根しないサツマイモと相性バツグンだからです。

ちなみに黒マルチの他にも様々な種類のマルチがあります。

・透明マルチ:地温 UP効果あり。雑草は生える
・緑色マルチ:黒マルチよりも地温UP効果が高いが雑草が生えやすい
・シルバーマルチ:太陽の光を反射する。地温を下げる効果あり
・白黒マルチ:地温を下げる。暑さに弱い作物の栽培に

黒マルチが地温上昇効果、雑草の生えにくさ、価格の安さ、購入のしやすさ、などを総合して最も扱いやすいマルチかなと思います。

農家さんのYouTubeや記事を見ても黒マルチを使っていることが多いですし。

モチ
モチ

我々菜園ビギナーはマネするところからはじめましょう。

初心者は穴あきマルチが便利

家庭菜園初心者さんは最初から穴が開いている「穴あき黒マルチ」がオススメです。

利点としては、

・苗を植えることに専念できる
・ベストな間隔 (30cm間隔)で穴があいている

という点です。

はじめての場合、ひとつひとつの工程で「これで合ってるのかな…」と悩みながらやるのでとにかく時間がかかります。

モチ
モチ

穴あきマルチなら敷いて杭で固定すればすぐに植えつけできるのでかなり時短できますよ。

収穫時に「もっと間隔が短くてもよかったな」と思ったら、次回からは穴の開いていないマルチを買って自分で穴の間隔を調整しましょう。

③幅90×長さ3m (10本の苗を植える場合)

サツマイモ栽培に適したマルチのサイズは幅90cmのものを選びましょう。

サツマイモを育てる畝幅の理想が90cmだからですね。

長さについては最短のもので3mから売られていることが多いと思います。

お店ではプロ農家向けの長さ50mみたいなロングマルチは豊富にあるけど、家庭菜園向けの3~5mのものは選べるほど置いていない印象でした。

モチ
モチ

長さ3mの黒マルチなら苗10本を植え付けられるので十分な長さですね。

ということでサツマイモ栽培には穴あき黒マルチの幅90cm×長さ3m のものをおすすめします。

350円ほどで購入できたのでご参考までに。

サツマイモ栽培に便利な黒マルチを活用しよう!

まとめです。

黒マルチのメリット

・地温を上げて根の成長を促す
・雑草の発生を抑えてくれる
・つる返しの手間を減らせる

黒マルチのデメリット

・マルチ焼けを起こす
・土の状態が分かりにくい

初心者にオススメのマルチ

・サツマイモには黒マルチがオススメ
・初心者は穴あきマルチが便利
・幅90×長さ3m (10本の苗を植える場合)

黒マルチを敷くことでサツマイモの成長に効果的であることをお伝えしました。

マルチ焼けを起こすとかなり堪えるので、草や土を間に敷くなどして対処はしておきましょうね。

今回の記事で紹介したサツマイモ栽培に最適な黒マルチを使って、デッケェさつまいもを収穫しましょう!

ありがとうございました。

これからサツマイモを育てる方は、こちらの記事「はじめ方から収穫まで全解説」をぜひご覧ください!

サツマイモの育て方ガイド:始め方から収穫まで徹底解説!

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